新月・満月の日にエッセイをお届けします
・-・-・-・-・-・☆☆
2017年3月12日(日)
23:55乙女座の満月
☆☆・-・-・-・-・-・
日一日と木の芽がふくらみ始め、春を感じられる陽気となってきましたね。
花粉症でお悩みの方もいらっしゃると思いますが、対策・予防ケアを万全にして、心もからだも健康に春を楽しむ準備をしたいものですね。
3月11日
昨日で東日本大震災から6年が経過し、「まだ」なのか「もう」なのか、、
被災された方々の環境や置かれている状況、立場や向き合い方によっても、きっと様々な6年なのだろうと思います。
当時
一瞬にして大切な人やすべてを失ってしまった人達が
笑うことができなくなってしまったり、明日に希望をもてなくなった人達が…
そして、6年の月日が経つ現在でも様々な問題を抱えている人達が、子供から大人まで大勢いることを心に留めておきたいです。
震災の翌年2012年4月
原宿ラフォーレで開催されていた写真展に行きました。
20歳の頃から家族のようにお世話になっていて信頼している先輩からの紹介で、フォトジャーナリストの佐藤慧さんと安田菜津紀さんと出会いました。
今では私のヨガにも通ってくれていて、息子も小さい時から変わらず可愛がってもらっています。
写真の素晴らしさだけでなく、交流を深めるごとにお二人の人柄はもちろんのこと、考え方や行動力も尊敬していますし、いつも大切なことを学び気づかせてもらっています。
写真展では、震災後の様子がおさめられていました。
初めて目にした作品の前から、動けなくなったことをよく覚えています。
そこにはその時々の『今』がそのまま映し出されているのですが、悲しいだけじゃない、なぜか温かくて美しくて優しい、、きっと、フィルターを通してシャッターをきる度に、撮り手の心も映されるのだろう、そう感じました。
言葉に表すとどれも違う気がして、言葉が見つからないまま、ただ、そこにいました。
それぐらい、本当に心から感銘した時には言葉は出てこないのだなぁ…と。
そして、何かしたいのだけど現地に行けない人達に、こうして写真を通して伝えることの意味や影響力の大きさを感じながら、今の私にもできることをヨガを通じて長く続けていきたい…と強く思うようになりました。
震災以前より毎月行っていた公園での『チャリティ青空ヨガ』は、受講料は寄付金とさせてもらい、全額支援金として募っていました。
当初はインドのある少女のファミリーへの支援としていましたが、震災後インドへの寄付は私個人で継続することにして、今でも毎月の寄付金は続けています。
そして、皆さんのヨガを通しての寄付は全額被災地支援として継続していきました。
まとまった金額になった時に、岩手県大船渡市を訪れて、生徒さんの寄せ書きや写真等と一緒に直接寄付金を手渡すことができ、『チャリティー親子ヨガ』を開催することもできました。
当時メディアで多く取り上げられていた、陸前高田気仙沼町の松を間近で見た時には、確かにたった一本だけが残り、それが『奇跡の一本松・希望の松』と呼ばれるようになったというのがよく分かったのと同時に、、
約7万本あった残りのすべては流されてしまったのか…そう思うと、何とも言えない気持ちが込み上げてきました。
日本百景などにも指定されるほどの美しい緑の楽園は、かつて350年にわたって植林され、2キロの距離に広がっていた『高田松原』の名称で親しまれてきたといいますが、その景色を想像することは、その場に立っていた私にはあまりにも難しかったからです。
ただ、見渡す限り真っ黒な瓦礫の山の傍に、一輪の色鮮やかな花が視界に入ってきた時には、忘れかけていたかすかな希望を思い出すことができ、この向日葵のように、また東北の皆さんが、希望という光に向かって縮こまった背中を伸ばしていける日が、一日でも早くきますように、、そう願うしかできませんでした。
岩手県出身の慧さんのおかげで東北を訪れることになり、繋いでもらえたご縁や今自分にできることを考え行動すること、『本当に大切なことは目には見えない』ということ、大事なことのヒントをいつもいただいているように思います。
最近は益々多方面でご活躍されていますが、出会った頃から変わらない自然体のお二人が大好きです。
菜津紀さんは、テレビ毎日放送『情熱大陸』500回放送記念回に出演されたり、メディアでも取り上げられることが多いですが、現在も『サンデーモーニング(TBS)』 -コメンテーター、ラジオ『Jam the WORLD(J-WAVE)』 – 水曜ナビゲーターでもレギュラー出演されているので、ぜひ彼女の世界観に触れてみてください。
【主な著者】
『ファインダー越しの3.11』(安田菜津紀・渋谷敦志・佐藤慧共著、2011年、原書房)
『君とまた、あの場所へ: シリア難民の明日』(安田菜津紀著、2016年、新潮社)
『それでも、海へ 陸前高田に生きる』(安田菜津紀著、2016年、ポプラ社)
https://www.konicaminolta.jp/plaza/schedule/2013april/gallery_a_130413.html